大学入学共通テストにおいて、英語の配点の半分を占めるリスニングは、受験生にとって合否を分ける非常に重要な科目です。「聞き取れない」「時間が足りない」と悩む方も多いですが、正しい対策を実践すれば、短期間でも大幅なスコアアップが可能です。
この記事では、共通テストリスニングで9割を突破するための具体的な勉強法や、試験本番で使えるテクニックを専門家の視点で徹底解説します。
共通テストリスニングの概要と配点

共通テストのリスニングは、従来のセンター試験から大きく形式が変わり、難易度も上がっています。まずは、試験の全体像を正しく把握しましょう。
リーディングとの配点比率
共通テストの英語は、リーディング100点、リスニング100点の合計200点満点です。
センター試験時代の「4:1」という比率から、共通テストでは「1:1」へとリスニングの比重が大幅に増加しました。大学によって最終的な傾斜配点は異なりますが、多くの国公立大学や私立大学がこの1:1の比率を採用しているため、リスニングの失敗は致命傷になりかねません。
1回読みと2回読みの構成
共通テストリスニングの最大の特徴は、音声が流れる回数が問題によって異なる点です。
- 【第1問・第2問】
音声が2回流れます。基礎的な内容が多く、確実に得点したいセクションです。 - 【第3問〜第6問】
音声は1回しか流れません。後半に進むにつれて内容が複雑になり、一度の聞き取りで情報を整理する高度な能力が求められます。
特に後半の1回読みへの対応が、高得点を狙う上での最大の壁となります。
スコアを伸ばす英語リスニング勉強法

リスニング力を根本から引き上げるためには、ただ問題を解くだけでなく、科学的なトレーニングが必要です。
音読とシャドーイングの手順
シャドーイングとは、聞こえてくる英文のすぐ後を、影(シャドー)のように追いかけて発音するトレーニング法です。
この練習を繰り返すことで、英語特有の音声変化(リエゾンやリダクション)を脳が認識できるようになり、聞き取り能力が飛躍的に向上します。
ディクテーションの具体的なやり方
ディクテーションとは、流れてきた音声を一言一句書き取る練習法です。
自分がどこを聞き取れていないのかを可視化できるため、効率的なリスニング勉強法として非常に有効です。
語彙力と文法知識の基礎固め
「読んでも理解できない英文」は、聞いても絶対に理解できません。リスニング対策の土台は、あくまでリーディングと同様の基礎力にあります。
リスニング対策は重要ですが、英語全体のスコアを底上げするにはリーディング力も欠かせません。リスニングと並行してリーディングでも9割超えを狙うための具体的な勉強法や参考書ルートを確認しておきましょう。
共通テスト特有の設問形式と対策

共通テストには、特有の出題パターンが存在します。各設問の傾向を掴むことが攻略の近道です。
第1問から第3問の基礎問題対策
前半のセクションは、短い対話やイラストを用いた問題が中心です。
- 【第1問・第2問】
短い発話を聞き、適切なイラストや応答を選びます。音声が2回流れるため、1回目で概要を掴み、2回目で細部を確認する余裕を持ちましょう。 - 【第3問】
少し長めの対話文です。ここから音声が1回読みになるため、集中力を切らさないことが重要です。
第4問から第6問の応用問題対策
後半は、複数の人物による議論や、長い講義形式の問題が出題されます。
- 【第4問】
図表の並べ替えや、複数の条件に合うものを選ぶ問題です。情報の整理能力が問われます。 - 【第5問・第6問】
講義を聞いてワークシートを完成させたり、2人の対話を聞いてそれぞれの主張を把握したりする問題です。論理的な展開を追いかける力が必要です。
図表やグラフを含む問題の攻略法
共通テストでは、視覚情報(図表・グラフ)と音声を組み合わせて解く問題が頻出します。
9割突破のための解き方のコツ

実力があっても、解き方のテクニックを知らなければ9割の壁は越えられません。
設問と選択肢の先読み技術
リスニングにおいて最も重要なテクニックが先読みです。
放送中のメモの取り方
すべてを書き留める必要はありません。必要な情報だけを絞ってメモしましょう。
迷った時の選択肢の絞り込み方
もし聞き逃してしまっても、冷静に対処すれば正解を導き出せる場合があります。
リスニングだけでなく、英語を含むすべての試験で「あと一歩」の取りこぼしをなくしたい方は、ケアレスミスの根本的な原因とその対策方法を把握しておくことをおすすめします。
レベル別おすすめ参考書と問題集

自分の現在のレベルに合った教材を選ぶことが、着実なスコアアップに繋がります。
基礎固めに最適な入門書
ゼロからスタート! 金のフレーズ
- 【特徴】
TOEIC対策で有名ですが、リスニングの基礎となる語彙と音声を学ぶのに最適です。 - 【活用法】
アプリの音声を使い、全ての単語を耳から覚えるまで繰り返します。
共通テスト 英語リスニングの点数が面白いほどとれる本
- 【特徴】
共通テスト特有の解き方や、聞き取りのコツが丁寧に解説されています。 - 【活用法】
まずは解説を読み込み、共通テストの「ルール」を理解するために使用します。
実戦力を養う問題集と過去問
共通テスト実戦模試(各予備校出版)
- 【特徴】
河合塾、駿台、Z会などが発行している予想問題集です。 - 【活用法】
本番と同じ時間配分で解き、1回読みのスピード感に慣れるために活用します。
共通テスト過去問研究 英語(赤本)
- 【特徴】
過去の試験問題が収録されています。 - 【活用法】
傾向を分析し、自分の苦手な大問を特定するために使用します。
リスニングアプリの活用法
NHKゴガク
- 【特徴】
「ラジオ英会話」などの良質なコンテンツが無料で聴けます。 - 【活用法】
通学時間などの隙間時間を利用して、英語の音に耳を慣らすために使います。
共通テスト対策アプリ(スタディサプリなど)
- 【特徴】
スマホで手軽に演習ができ、速度調整機能などが充実しています。 - 【活用法】
1.2倍速などで聞く練習をすることで、本番の音声がゆっくり感じられるようになります。
本番まで継続する学習スケジュール

リスニングは筋トレと同じで、1日休むと感覚が鈍ります。
毎日30分のリスニング習慣
試験直前に詰め込むのではなく、毎日30分、必ず英語を聴く時間を確保してください。
- 【朝の15分】
前日に学習した英文のシャドーイングを行い、耳を英語モードに切り替えます。 - 【夜の15分】
新しい問題の演習や、ディクテーションを行います。
「毎日欠かさず聴く」という継続こそが、本番での自信に繋がります。
リスニングの毎日30分というルーティンに加えて、全教科をバランスよく学習し、志望校合格から逆算した全体的な勉強スケジュールを立てたい方はこちらの記事を参考にしてください。
模試を活用した弱点分析
模試を受けた後は、点数に一喜一憂せず、徹底的に復習しましょう。
模試や過去問演習を通して、リスニング以外の模試や長文読解においても着実に成績を伸ばすための英語の復習法を習得しておきましょう。
共通テスト本番に向けて毎日リスニングの対策を続け、弱点を克服していく中で、もし伸び悩みや焦りを感じたら、一人で抱え込まずに受験のプロへ一度ご相談ください。
学研の家庭教師では、共通テストのリスニング対策はもちろん、志望校の配点や現在の学力から逆算した最適な直前対策をマンツーマンでサポートします。万全の準備で本番を迎えられるよう、私たちがしっかりと伴走いたします。
まとめ
共通テストのリスニング対策は、配点比率の高さを考えると、受験戦略において最優先事項の一つです。
- 配点と構成(1回読み・2回読み)を正しく理解する
- シャドーイングとディクテーションで基礎体力をつける
- 先読みとメモの技術を磨き、実戦形式に慣れる
これらのステップを毎日30分継続することで、確実に9割突破が見えてきます。今日から英語の音に触れる習慣を作り、自信を持って本番に臨みましょう。






