第一志望の学部を決めるにあたって、一番重要な軸は「自分の学びたいこと」だといわれています。しかし、受験勉強を始めたまだ早い段階から、自分の興味のある分野を絞るのは難しい人もいます。ところが、適当に志望学部を決めて興味のない学部に入ってしまうことには、デメリットが多くあります。
そこで今回は「まだ興味のある学部がなくて、第一志望の学部が見つからない」という方のために、現役早大生(法学部2年)の筆者が、適当に志望学部を決めることのデメリットや、慶應義塾大学で興味のない方でも勉強を存分にできるおすすめの学部について解説します。
適当に志望学部を決めることのデメリット

適当に志望学部を決めることには、様々なデメリットがあります。学部選びは本人の学生生活に大きく影響することになるので、慎重に決める必要があります。ここでは適当に志望学部を決めることのデメリットについて、2つ解説します。
学生生活が大変になる
人間は、自分の興味のない学問を学ぶことについてモチベーションが湧かないことが少なくありません。
興味のない学部に「なんとなく」で入学すると、毎日興味のない内容の講義を何時間も聞き続けて、学期末には単位取得のために何回も講義の内容を復習をしたり、レポートを書かいたりする必要がある場合があります。モチベーションが湧いていないと、精神的・肉体的に疲弊し、結果的に学生生活がかなり大変になる可能性があります。
卒業が大変になる
もし適当に決めた学部で、単位取得が他の学部より難しい場合、卒業するのがより難しくなる場合があります。一般的に単位取得が比較的難しい学部として、文系だと法学部、理系だと理工学部や医学部などがよく取り沙汰されます。
例えば法学部は大学を問わず、試験勉強が大変なことで有名です。もともと法律に興味があって勉強を楽しめる方なら、試験で高い成果を上げて、単位を難なく取得できる方が多いです。しかし法律に興味がなくてただ何となく入学した方は、興味のない学問をひたすら勉強することについてモチベーションが湧かなくなる方が少なくないので、単位を取ることが前者と比べてより難しくなる場合があります。ところが単位を取らないと卒業できないので、結果的に他の人より卒業することが難しくなり、最悪の場合留年する可能性もあります。
まとめると、適当に志望学部を決めて、興味のない学部になんとなく入学してしまうと、毎日興味のない学問を学び続けることになります。結果的に勉強に対してモチベーションが湧かず、毎日の講義が面白くなくなる可能性があります。しかし卒業に必要な単位を取るために、試験勉強やレポート課題をこなす必要があるので、モチベーションが湧いていないと、精神的・肉体的に疲弊する場合があります。そのため、卒業まで数年は続く学生生活がかなり大変になる可能性があります。
まだ興味のある学部がない人へおすすめの学部の選び方

前述の通り、まだ受験勉強を始めたての早い段階で興味のある学問を絞って、第一志望の学部・学科を決めるのは難しい人もいます。
そのような方におすすめの学部の選び方は、専攻にとらわれず幅広い分野の学問を学べる「総合・教養」系の学部や「社会学」系の学部を中心に志望することです。これらの学部は必修科目が他の学部と比べて少なく設定されており、その時の興味や気分に応じて学ぶ科目を自由に選ぶことが多いです。
まだ受験生の段階で興味のある学問が決まっていない方は、このような総合・教養系の学部や社会学系の学部などに入学して、大学入学後から自分の興味のある学問を見つけていくことがおすすめです。
まだ興味のある学部がない方へおすすめの学部
ここからは「総合・教養」系の学部や「社会学」系の学部を中心に、まだ興味のある学部がない方へおすすめの大学・学部について解説します。
総合政策学部
「総合政策学部」は文字通り総合系の学部で、政治、経済、法律、テクノロジーなど幅広く横断的に学問を学びます。公式HPでも「今はやりたいこと(学問)が見つかっていなくても、何かを深めたい人は向いているのではないでしょうか」と掲載されているので、大学入学後から自分の学ぶ分野を決めたい方にとってうってつけの学部となっています。
(出典:https://www.sfc.keio.ac.jp/magazine/students/r-ono.html#:~:text=%E4%BB%8A%E3%81%AF%E3%82%84%E3%82%8A%E3%81%9F%E3%81%84%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%8C,%E8%A1%8C%E3%81%8D%E5%85%88%E3%82%92%E8%A6%8B%E3%81%A4%E3%81%91%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%81%A0%E3%81%95%E3%81%84%E3%80%82 )
他の特徴として、「キャンパス移動」がないことが挙げられます。医学部や法学部などの学部は入学してから最初の1年から2年間は日吉キャンパス(神奈川県横浜市)で過ごして、最後卒業するまで信濃町(東京都新宿区)や三田(東京都港区)のキャンパスで過ごすことになります。ところが総合政策学部は「湘南藤沢キャンパス(神奈川県藤沢市。よくSFCと略されます)」で入学から卒業まで過ごすことになるため、通学時間が変わったり、特に下宿している方はキャンパス移動に伴って引っ越したりすることがありません。
しかし都心から離れた自然豊かな場所に立地するため、ここで4年間を過ごすことについては人によって合う・合わないがあるかもしれません。そのあたりも含めて検討するといいでしょう。
法学部政治学科
「法学部政治学科」は政治学系の学部ですが、法学や人文学、自然科学など、政治学にとどまらず幅広い学問を学ぶことができます。
法学部政治学科は2024年現在、慶應の文系学部の中で一番の人気を誇っているため、偏差値や倍率が他の学部と比べて高いことも特徴です。
文学部
文学部は2年生から専攻を決めることになります。哲学や史学などの人文科学の他に、社会学も専攻として選べるので、入学した後でも人文学系か、社会学系の学問を専攻するのか選択することができます。
まとめ
今回は慶應義塾大学でまだ興味のある学部がない方へおすすめの学部について解説しました。
総合・教養系の学部や社会学系の学部では、受験生の間に興味のある学問を絞らなくても、入学した後で講義を受けながら、自分の専門分野を見つけられるようなカリキュラムが組まれているところもあります。そのため、まだ興味のある学問がなくて第一志望の学部を決められないという方には、とてもおすすめの学部です。
最後に、「第一志望に合格することは簡単なことではない」とよく言われています。筆者も法学部を第一志望に受験勉強をしていた時は、中々上がらない偏差値や過去問の正答率によく頭を悩ませていました。しかし最後まで地道に過去問演習を積み重ねた結果、本番では今までで一番高い正答率で合格することができました。どうか「地道に頑張る」ことを意識しながら、第一志望への合格をつかみ取ってください。筆者は早稲田で待っています。
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