慶應義塾湘南藤沢中等部は、神奈川県藤沢市遠藤に所在する私立中学校です。慶應義塾が設置・運営する慶應義塾の中でも唯一の中高一貫教育校です。
今回は、慶應義塾湘南藤沢中等部の校風、偏差値レベル、入試情報、入学後にかかる費用などを詳しく解説していきます。
志望校選定の参考にしてみてください。
慶應義塾湘南藤沢中等部の特徴

名称 | 慶應義塾湘南藤沢中等部 |
旧名称 | |
所在地 | 〒252-0816 神奈川県藤沢市遠藤5466 |
最寄り駅 | 小田急江ノ島線・相鉄いずみ野線・横浜市営地下鉄線「湘南台駅」より地下通路出口「B」経由、西口1番バス停から「慶応大学」行バスで15分(「慶応中高等部前」降車)JR線「辻堂駅」より北口2番バス停から「慶応大学」行バスで21分(「慶応中高降車場」降車) |
設立 | 1992年 |
課程 | 全日制 |
プール設置 | 有り |
上履き | 無し |
出身有名人 | 辻岡義堂/日本テレビアナウンサー |
慶應義塾湘南藤沢中等部は、「独立自尊」を教育理念としています。校風は生徒の自主性を重んじており、個性の尊重を重視しています。また、「社会の良識が校則」という考えに基づき、細かい校則は設けられていません。自己責任や社会的責任についても学校生活の中で身につけることができるでしょう。
慶應義塾湘南藤沢中等部の特徴について
湘南藤沢中等部では、大学受験を目標とするのではなく、社会で活躍出来る基礎体力を養うため、あえて授業を絞り込まずに幅広い科目を学ぶことが特徴です。
卒業生や大学へ進学した先輩たちの話を聞いたり、縦のつながりを生かし将来を検討することができるような環境が整えられています。
また、英語教育については、帰国生入試を経て入学した生徒が中等部では約20%という高い割合を占めており、異文化の交流が自然な形で学校の中で生まれています。留学制度も充実しており、普段の英語の授業ではレベル別クラス分けによって、各生徒の資質に応じた授業が行われています。
慶應義塾湘南藤沢中等部の偏差値レベル

慶應義塾湘南藤沢中等部の偏差値 | |
慶應義塾湘南藤沢中等部 | 69 |
偏差値が近い学校 | |
南高等学校附属中学校 | 68 |
相模原中等教育学校 | 65 |
慶應義塾湘南藤沢中等部は、学校の偏差値レベルでみると神奈川県の共学校の中では1位を争うほどの一二を争うほどの/トップレベルの難関校です。県内で同レベル程度の偏差値の学校には、南高等学校附属中学校や相模原中等教育学校などがあります。
慶應義塾湘南藤沢中等部の入試対策

入学試験は傾向と対策も大事ですが、それ以上に考える力、それを支える幅広い知識と学力が大きな鍵となると言われています。
慶應義塾湘南藤沢中等部の入試対策には、いわゆる「傾向と対策」に加えて、考える力とそれを支える幅広い知識が大きな鍵となると言われており、概要は以下の通りです。
入試科目、点数配分、時間配分
試験区分 | 試験科目 | 配点(満点) | 試験時間 |
4科目型 | 国語・社会・理科・算数 | 国語:100点社会:50点理科:50点算数:100点 | 国語:45分社会:25分理科:25分算数:45分 |
3科目型 | 国語・英語・算数 | 国語:100点英語:100点算数:100点 | 国語:45分英語:60分算数:45分 |
次に科目ごとの対策方法についてご説明します。ここでは4科目型の各教科についての対策をご紹介します。
国語の傾向と対策について
試験時間は45分、100点満点です。
概ね大問4題で構成されます。漢字の音読みに関する知識問題、論説文・物語読解、物語文読解、そして特徴的な思考型記述問題です。全体的に問題文が長く、最終の記述問題にはとりわけ時間がかかるので、時間配分に気をつけながら解く必要があります。合格のポイントとしては、特に最後に出題される記述問題で、どれだけ高得点をとれるかが合格のポイントになります。日頃から時事問題に触れる機会を増やしたり、過去問の演習を繰り返すことで、自分の言葉で記述する力を身につけておきましょう。
算数の傾向と対策について
試験時間は45分、100点満点です。
概ね大問6題で構成されます。計算問題では、分数や小数の計算も交えた四則計算、複雑な問題やケアレスミスをしやすい問題がよく出題されます。
応用問題に関しては、解法がイメージできたとしても、回答に時間がかかるものも多いので、問題を解くスピード感も求められます。
特に図形の問題は頻出で、体積・面積・グラフなどとの融合問題として出題されることが多いようです。日頃から過去問を中心に問題集などを使って、問題に慣れておく必要があります。
理科の傾向と対策について
試験時間は25分、50点満点です。
大問4題で構成されており、生物・地学・物理・化学の各分野からバランスよく出題されます。
生物分野は、動物に関する問題が出題される傾向にあります。毎年ではありませんが、いつ出題されてもいいように対策はしておきましょう。
地学分野は、天体と天気に関する問題が毎年交互に出題される傾向にあります。
物理分野は、力学、電流・磁界の分野から出題されることが多いようです。
化学分野は、気体や水溶液の性質が頻出分野です。観察や実験結果をもとにした問題もよく出されているので、実験器具の使い方等もよく確認しておきましょう。問題文にヒントが隠されている場合も少なくないので、日頃から過去問や問題集を使って、問題文から与えられた情報を整理する練習を積むように心がけましょう。
社会の傾向と対策について
試験時間は25分、50点満点です。
大問7題で構成されており、歴史分野からの出題がやや多い傾向にあります。
また、地図など資料の読み取りを必要とする問題が多く出題されているのが特徴的です。
地理分野は特に資料の読み取り問題が多く、各地の自然や産業、食物自給率、輸入品の問題などが出題されています。
歴史分野は一つのテーマに沿って、各時代の特徴などを問う問題が頻出です。原始から現代まで、幅広い時代についての知識が問われます。政治、法律、外交に関するテーマが取り上げられることが多いです。
公民分野は、国会や内閣、裁判所の役割、憲法の問題が頻出です。近年は経済の問題も出題されているので、しっかりと対策しておきましょう。
漢字での回答を指定される問題もあるため、日頃から過去問や問題集などを使って、色々な回答方法に慣れておきましょう。
慶應義塾湘南藤沢中等部の入学後にかかる費用について

慶應義塾湘南藤沢中等部の入学後にかかる見込み費用は以下の通りです。詳細は公式の募集要項などをご参照ください。
入学後に必要な費用(2024年実績)
費用項目 | 金額(円) | 備考 |
入学金 | 340,000 | 入学時一括納入 |
教育充実費(初年度分) | 280,000 | 入学時一括納入 |
授業料(年間) | 900,000 | 分納可能(前期・後期) |
保護者会費(年間) | 25,000 | 年間一括 |
合計 | 1,545,000 |
備考
授業料の分納:
・前期・後期の2回に分けて支払うことが可能。
任意の寄付金:
・慶應義塾教育振興資金:1口30,000円(2口以上の協力をお願い)。
・慶應義塾債:1口100,000円(3口以上の協力をお願い)。
慶應義塾湘南藤沢中等部の良い口コミと悪い口コミ

さすが慶應義塾が運営しているだけあって、口コミは概ね高評価です。
特に多く記載が見られるワードとしては、「自由」・「多様性」・「自主性」・「楽しい」などとなっています。
良い口コミ
生徒が使用できるパソコンが多いらしい。授業料が高い分、夏休みなどの宿題のテキストは市販のものでなく学校独自のものである。
学校で課題が出され、それをこなしていくのは大変だが、不明な点があれば、先生や友人に確認できる雰囲気がある。
最寄り駅からバスが出ており、たくさんの生徒が通学しているため、一人になることがほとんどなく、危険は少なく、安心である。
勉強も頑張りながら、部活も楽しむ生徒がおおい。 勉強が大変そうな人は自主的に通塾や家庭教師をつけている人がいる。 英語に力をいれている生徒が多い。(トイフルや英検を受験し資格をとっていく生徒が多い)
悪い口コミ
ロコミを見て参考にすることは大事ですが、鵜呑みにするのはよくありません。子どもと学校の相性を確かめるには「学校行事を見に行く」「学校見学にいく」など、実際自分の目で見て感じることが大切です。
制服は自由と決められているが、実際にはズボンはほぼ学校指定の物であり、制服は自由と言うわけではない
バス通学が非常に不便。スクールバスを運行してくれると助かる。
学習する癖がなければ 当然学習もできず 本人にやる気がないと入学しても学習する事はないと思いますやる気のある人でないとやっていけないと思います
引用:https://www.minkou.jp/junior/school/review/8598/
まとめ
いかがだったでしょうか。慶應義塾湘南藤沢中等部は文武両道で学習面へのサポートも手厚く、6年間の一貫した教育課程や学習環境が特徴的です。多彩で豊かな教育内容の展開を通じて、個性や創造性の伸長を図ることができる、学びの深い学校と言えるでしょう。
受験を希望する方は、男女共学の中高一貫校という特徴を踏まえた上で総合的に検討されるのが良いかもしれません。