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コラム

高校生の不登校の原因と親の対応方法6つを解説

不登校

不登校の状態にある高校生は年々増加しています。不登校のわが子にどう対処したらいいか、高校を卒業できるのか、その後の進路をどうしたらいいのかと悩む保護者も多いのではないでしょうか。

この記事では、高校生の不登校の原因と今後の進路の選択肢について、また、親がどう対処すべきかについてくわしくお伝えします。お悩みの保護者の皆さん、ぜひ参考にしてください。

不登校高校生の人数と割合

不登校とは、文部科学省による定義によると「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくてもできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」とされています。

高等学校における令和3年度の長期欠席者数は118,232人、そのうち不登校生徒数は50,985人でした。前年度の43,051人と比べて8,000人近く増えています。
このような不登校の生徒数は高校在籍者全体の1.7%にあたり、1,000人当たりの不登校生徒数は、16.9人(前年度13.9人)でした。高校生の60人に1人が不登校状態にある計算になります。また、不登校生徒のうち17.6%は90日以上欠席しているというデータも出ています。

※データ引用元:令和3年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について

高校生が不登校になる原因

高校生が不登校になる原因には、大きく分けて「学校に関わる原因」「家庭に関わる原因」「本人に関わる原因」があります。

学校に関わる主な原因

人数(人)割合(%)
入学・転編入学・進級時の不適応4,05410.5
いじめを除く友人関係をめぐる問題4,05010.5
学業の不振2,8287.4
進路に関する不安1,9705.1

家庭に関わる主な原因

人数(人)割合(%)
親子の関わり方1,3693.6
家庭内の不和7191.9
家庭の生活環境の急激な変化5941.5

本人に関わる主な原因

人数(人)割合(%)
無気力・不安14,14636.8
生活リズムの乱れ・あそび・非行4,78312.4
※データ引用元:令和3年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について

このように、不登校に陥る原因はさまざまあります。分類上は「本人に関わる原因」の中の「無気力・不安」がもっとも多いという結果ですが、原因はなんであれ、きっかけとなった出来事によって生徒本人が「自己肯定感を喪失している」ということが根本にあると考えられます。

6つの親の対応方法

わが子が不登校になってしまったとき、親はどのように接すればよいでしょうか。なんとか登校させようと追い立てたり、学校に行きたくない理由を問い詰めたりしたくなるかもしれませんが、それは逆効果です。
ここでは、親が取るべき対応方法を6つお伝えします。

学校を休んでもいいことを伝える

学校に行くのがつらそうなときは、「どうしてもつらかったら休んでもいいよ」と伝えましょう。
高校生になれば、学校に行かないことのデメリットは理解しています。それでも行きたくないというのは心が疲れ切っているということですから、安心できる居場所をつくってやることが何より大切です。「いざとなったら休める」と思えることで心が安定し、そう言ってくれた親への信頼感も高まるため、その後のコミュニケーションもとりやすくなります。

ねぎらいや頑張りを認める

不登校は、急に始まったように見えても、子どもはそこまでひとりで頑張り、思い悩み続けているものです。そんな子どもの心情をくみ取り、寄り添おうとしていることを言葉で伝えましょう。「今までつらかったんだね」「ずっとがんばっていたんだね」と、これまでの孤独な頑張りを認め、ねぎらう言葉をかけることで、子どもは「親は味方になってくれている」と心強く感じることができます。これもやはり、安心できる居場所をつくってやるための大切な働きかけのひとつです。

話に耳を傾ける

子どもが心を開いて話を始めたら、まずはとことん耳を傾けましょう。親の意見やアドバイスをさしはさむのではなく、子どもが「つらかった」と言えば「つらかったんだね」と同意を示します。子どもの話が尽きるまで、じっくり聞きましょう。十分聞かないうちに切り上げたり意見を押し付けたりすると、せっかく開きかけた心を閉ざしてしまうことにもなりかねないので注意しましょう。

担任の先生やスクールカウンセラーと連絡を取り合う

子どもが不登校になったことを家庭内だけで抱え込んでしまってはいけません。学校の担任の先生やスクールカウンセラーなどと連絡を取り合い、家庭での状態を報告して今後の対応を相談しましょう。多くの生徒を見てきている先生や心理の専門家であるカウンセラーなら、より広い視野からアドバイスをもらうことができるでしょう。

保健室登校を提案する

もし子どもの気持ちが向くようなら、担任の先生と相談して保健室登校を提案するのもひとつの方法です。登校することで、家にずっとこもっているよりも外に目を向けることができます。保健室の先生をはじめ、来室するほかの先生や生徒と少しずつでも交流することは、孤立を防ぐことにもつながり、教室復帰への足がかりとなることもあります。

不登校支援団体に相談する

近年では、学校以外にもさまざまな不登校支援団体があります。
なかでも、NPO法人等が運営している「フリースクール」などの受け入れ施設は各地にできており、地域の不登校児童生徒の居場所となっています。そこに通うことで生活のリズムが整い、気の合う新たな友人や信頼できる保護者以外の大人に出会えることもあります。

ほかにも、民間の相談所、不登校児童生徒の親の会など、各地にさまざまな支援団体があります。地域にある支援団体を調べ、利用できそうなところがあれば積極的に問い合わせて相談してみるとよいでしょう。民間の場合は費用がかかることがあるので、その点は利用前に確認しましょう。

不登校時の選択肢

現在在籍している高校に復帰できそうにない場合でも、勉強を続ける選択肢はいろいろとあります。以下に5つ挙げますので、お子さんに合うものがどれか、親子で検討してみましょう。

フリースクール

上でも触れましたが、フリースクールは多くの場合、不登校生徒の居場所として民間によって運営されています。フリースクール自体は「学校」ではありませんが、在籍高校の校長の承認により、フリースクールへの登校が高校の出席日数として認められる場合もあります。
また、「通信制サポート校」という位置づけのフリースクールでは、通信制高校にも籍を置き、フリースクールでサポートを受けることで高校卒業を目指すことができます。

弊社が運営する「WILL学園」でも、通信制高校と連携し3年間で高卒資格を取得できるよう取り組んでおります。

塾や家庭教師

塾や家庭教師を利用して学び、高校認定試験合格を目指す道もあります。
最近では、不登校生徒を積極的に受け入れている個別指導塾や家庭教師も増えているので、自分の地域で利用できるところがないか調べてみるとよいでしょう。細やかな指導を受けることで学力をつければ、その先の進路を切り拓くことも十分可能です。

弊社が運営する「学研の家庭教師」でも、通信制サポート校「WILL学園」のノウハウを活かし、専門スタッフがご自宅に訪問して勉強面、メンタル面のサポートを行っています。
そもそも家から出られない方は是非チェックしてみてください。

通信制高校

通信制高校は、毎日登校しなくてよい高校です。定期的な登校日(スクーリング)はありますが、それ以外は自宅など好きな場所で自分のペースで勉強できるため、不登校の生徒にとっては負担感が少ないでしょう。指定された教科書やワーク、動画などを用いて自主学習し、課題(レポート)を提出することで単位が認定され、所定の単位を修得すれば高卒資格を得ることができます。

定時制高校

定時制高校では、多くの場合夕方から夜にかけて1日4時間程度の授業が行われます。近年は昼間の時間に開講している定時制高校もあります。
毎日登校する必要がある点が通信制高校とは異なりますが、1日4時間と全日制の高校よりは短い時間ですみます。不登校を経験した生徒にとっては比較的通いやすいと言えるでしょう。修業年限は3年以上ですが、4年間かけて卒業するのが一般的です。

チャレンジスクール

不登校を経験した生徒や高校を中退した生徒に再チャレンジの機会を提供しているのが「チャレンジスクール」と呼ばれる東京の都立高校です。入試では志願申告書を提出し、小論文(作文)・面接の試験を受けます。学力検査や内申書が不要なので、学力に自信がなくても挑戦しやすいでしょう。カウンセリング体制が充実しているなど、入学後のサポート体制も整っています。

こうした高校は、埼玉県の「パレットスクール」、大阪府や神奈川県の「クリエイティブスクール」など、都道府県によって異なった名称で設置されています。

通信制の学校が向いていると言われている

上でも触れたように、不登校のお子さんには通信制の学校が向いていると言われます。ここでは、通信制のメリットを具体的にお伝えしましょう。

自分のペースで生活・勉強できる

通信制では、定期的なスクーリング(登校日)を除いて、登校時間の縛りがありません。朝が苦手でも日中や夜に学習できればよく、気が乗らない日に休んでも他の日で挽回できるなら問題ありません。そのように、自分のペースを守れるという点は、時間割通りの学校生活が苦手なお子さんには大きなメリットと言えるでしょう。

学校の人間関係に悩まなくてよくなる

自宅で学習してレポートを提出することが中心の通信制高校では、毎日登校してクラスメイトと顔を合わせる必要がないため、学校の人間関係のストレスが少ないのもメリットです。特に、友人関係のトラブルで不登校になったお子さんなどにとっては心理的負担が軽く、学習を続けやすい環境を確保できます。

履修コースを柔軟に変えられる

通信制高校ではいくつかのコースが設けられているところが多く、コースによってスクーリングの回数が異なります。慣れておらず頻繁な登校に抵抗があるうちは、週1回など回数を抑えて様子を見るとよいでしょう。次第に慣れてきて、「もう少し通ってもいいな」という気持ちになれたら、週当たりの登校回数の多いコースに変更することもできます。

高校認定試験を受けることで大学受験もできる

在籍高校に復帰できず、通信制や定時制の高校にも通えないという場合でも、高校認定試験(高等学校卒業程度認定試験)を受けて認定されることで大学進学の道が開けます。
ここでは、高校認定試験の概要についてお伝えします。

高校認定試験とは

高校認定試験とは、高校を卒業していない者などに対して、高校卒業者と同等以上の学力があることを認定する学力試験です。年2回実施され、試験会場は各都道府県に1か所ずつ設けられています。国語・地理歴史・公民・数学・理科の5教科、8~10科目の試験が行われ、合格ラインは1科目あたりおよそ40~50点前後、解答はすべてマークシート方式です。

大学受験も可能に

高校認定試験に合格すると、大学・専門学校の受験や、高卒以上の学歴が必要な就職・資格試験の受験が高卒者と同じように可能となります。高校で不登校であってもその後の進路の幅が広がるので、不登校で高校卒業が難しい場合には挑戦するとよいでしょう。高校に登校できなくても、塾や家庭教師など何らかの方法で学力をつけておきたいものです。

親子のコミュニケーションで気をつけなければならないこと

ここまで、不登校のお子さんの進路についてさまざまな選択肢をお伝えしましたが、気をつけるべきはこれらを一方的に押しつけないことです。

どんなによい選択肢でも、お子さんの心が弱っていてその気になれないうちに強制してしまっては良い結果は望めません。すでにお伝えしたように、まずはお子さんのつらさを認めて寄り添い、心の安定を図ることが第一です。お子さんの心が徐々に元気を取り戻し、進路について前向きになれたころ合いを見計らって一緒に考えられるよう導きたいものです。

大学を選ぶ時の対応

不登校から大学進学を目指す場合、前述したとおりまずは基礎学力をつけておくことが欠かせません。
お子さんに合った方法で学習を進められるよう環境を整えましょう。
また、不登校期間が長かった場合、「大学にはきちんと通えるだろうか」という不安もあるかもしれません。大学の情報を集めたり、オープンキャンパスに足を運んだりして、大学の環境や雰囲気がお子さんに合っているかどうかを親子で確認しておくと安心です。

まとめ

高校生の不登校の原因と今後の進路の選択肢について、また、親がどう対処すべきかについてお伝えしました。

お子さんが不登校になってしまったら、まずは心の回復が第一です。お子さんが自己肯定感を取り戻して前に進む意欲を取り戻せるよう、あせらずに寄り添いましょう。在籍している高校に戻れなかったとしても、選択肢はほかにもたくさんあります。さまざまな支援の手も積極的に借りつつ、お子さんと話し合いながらこれからの道を探り、一歩ずつ切り拓いていきましょう。この記事がその一助となれば幸いです。

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