南高等学校附属中学校は、生徒たちの自主性を尊重する学校として有名です。
今回は、南高等学校附属中学校の校風、偏差値レベル、入試情報、入学後にかかる費用などを詳しく解説していきますので、志望校選定の参考にしてみてください。
南高等学校附属中学校の特徴

名称 | 南高等学校附属中学校 |
旧名称 | 不明 |
所在地 | 神奈川県横浜市港南区東永谷2-1-1 |
最寄り駅 | 市営地下鉄ブルーライン「港南中央駅」から神奈中バス「港南 区総合庁舎前」または「港南橋」乗車約7分、「南高校前」下車 |
設立 | 2012年4月1日 |
課程 | 全日制 |
プール設置 | 無し |
上履き | 有り |
出身有名人 | 石澤典夫(アナウンサー) |
横浜市立南高等学校附属中学校は、2012年に横浜市立南高等学校の附属中学校として開校しました。この学校では、学びに対する尽きることのない探究心を持ち、自ら考え行動する力や、未来を切り拓く力を育むことを教育の基本方針としています。授業では、教師による指導、生徒同士が教え合う場面、生徒たちが主体的に思考・判断・表現する機会を効果的に取り入れることを重視しています。
南高等学校附属中学校の特徴について
ここでは特色のある学習に関して以下4つの観点で説明いたします。
1. 国語・数学・英語の徹底強化
・中1から高1までの4年間、「国語・数学・英語」の授業を毎日実施。
・中学3年間で授業時数を385時間増加。
・基礎・基本をしっかりと定着させるだけでなく、体験学習や課題解決型学習、発展的な内容を取り入れ、個々の才能と能力を引き出します。
2. 言語力を伸ばす指導
・ 論理的思考力、判断力、表現力を養うため、調査、記述、意見発表、情報活用を取り入れた授業を実施。
・ 英語指導助手(AET)による英会話授業の実施や、英語検定などの検定試験への挑戦を奨励。-「EGGゼミ」を活用し、計画的に言語能力向上を目指します。
3. 理数教育の強化
・数学・理科・英語の授業を少人数制やチームティーチング(T.T)で展開し、個別対応を充実。
・きめ細やかな日々の指導で、基礎・基本の徹底と学習意欲の向上を図り、「確かな学力」を育成します。
4. 補習・特別講座の充実
・土曜日や長期休暇を活用し、発展的な特別講座や教科補習を実施。
・全学年を対象に夏休み英語集中講座を実施し、英語力向上を図ります。
南高等学校附属中学校の偏差値レベル

南高等学校附属中学校の偏差値 | |
南高等学校附属中学校 | 68 |
偏差値が近い学校 | |
慶應義塾湘南藤沢中等部 | 69 |
フェリス女学院 | 68 |
神奈川県屈指の難関校。近い偏差値帯には慶應義塾湘南藤沢中等部やフェリス女学院中学校が立ち並び、合格難易度は高いと考えて良いでしょう。
南高等学校附属中学校の入試対策

試験は適性検査Ⅰと適性検査Ⅱに分かれます。今回はそれぞれの傾向と対策について説明したいと思います。
横浜市立南高等学校附属中学校の適性検査Iの傾向と対策
南高等学校附属中学校の適性検査Iは、試験時間45分で大問1題という形式で行われます。(200点満点)2019年度以降は、横浜サイエンスフロンティア中学校と共通の試験となっています。
過去問の傾向から見ると、問題の前半には知識を必要としないパズルのような問題が出題されることが多いです。1つのテーマに関連する資料を読み、数値データを組み合わせて解くタイプの問題が中心です。問題の後半では、要約や作文が課されます。1つのテーマについて2つの文章が与えられ、そのうちの1つを「要約(300~350字)」し、もう一方に対して「意見文(200~250字)」を記述する形式です。
合格のポイントは、要約と作文の力にあります。この部分は、小学生にとって文章の難易度や分量の多さから大きな差がつきやすい箇所です。そのため、読解力だけでなく、情報を整理して構成する表現力が必要です。また、高精度な「読む・考える・表現する」能力が求められます。前半の問題は比較的易しいため、大差は生じにくい一方、要約や作文で時間を使い過ぎてしまい、大問2を解き切れないケースが課題になります。したがって、時間配分の対策も重要です。
要約や意見文を論理的で分かりやすい文章に仕上げるためには、日頃から問題集や過去問に取り組み、文章内容を200字程度にまとめる練習をすると効果的です。これにより、論理的思考力を養いながら記述力を向上させることができます。
横浜市立南高等学校附属中学校の適性検査Ⅱの傾向と対策
南高等学校附属中学校の適性検査Ⅱは、試験時間45分で大問4題が出題される形式です。(200点満点)この試験は横浜サイエンスフロンティア中学校とは共通ではありません。
過去問の傾向から、適性検査Ⅱでは自然科学に関連する問題を分析・考察する力や、解決策を考え判断し、正確に表現する力が求められます。問題数が多いため、全てを時間内に解き終えるのは容易ではありません。主に算数、理科、資料分析の問題が中心で、頻出分野としては図形、数の性質、理科4分野、資料分析が挙げられます。
問題は一見シンプルに見えるものの、作業が煩雑な場合が多く、正確さと粘り強さが重要です。難易度の高い問題と比較的簡単な問題が混在しているため、時間のかかる問題を後回しにし、優先して解くべき問題を正確に処理することが得点のカギとなります。
対策としては、基礎的な問題を素早く正確に解けるスキルを身につける必要があります。そのため、問題集や過去問を解く際には制限時間を設け、常に時間を意識して取り組むようにしましょう。基礎練習は単調になりがちですが、明確な目標を設定し、効率的かつ集中して取り組むことが重要です。
南高等学校附属中学校の入学後にかかる費用について

費用は以下に記載しています。しかし、以下に記載されていない学費や会費に関しては別途確認する必要があります。
費用について
入学手続時納入金 約129,000円
教材費:約32,000円
体育着等:約20,000円
諸経費:約77,000円
その他、標準服費用等が別途かかります。
入学後に校外学習経費・海外研修旅行(約600,000円)の積立等が始まります。
南高等学校附属中学校の良い口コミと悪い口コミ

学習環境や施設への評価が高く、自ら考え行動できる校風にも高い評価が寄せられています。加えて学習に対する独自のカリキュラムも好評です。
良い口コミ
生徒が主体になり、自ら考え行動できる良い校風を持っています。南高祭を見ていると特にその点を強く感じます。
学習面でも、独自のカリキュラムで進められ、教科ごとに課題が出されるため家庭での学習も捗ります。
これだけ見ると堅苦しい学校に見えてしまうかなと思いますが、全然そんなことありません!自由で元気で楽しい、さらに安いと神奈川県内ではコスパ最強格だと思います。
やはり、市立のわりに充実した生活です。
英語のラウンド式、数学の学び合いなど勉強したい人はガンガンできます。途中でサボり始める人も出てくるのが現状です。課題の提出率もクラスによってまちまちで、先生の方針と生徒のやる気に左右されます。
上記のような意見が寄せられていました。
悪い口コミ
中高一貫校で、先生方は、熱心な方も多かったですが、生徒間のトラブルに対しての危機感が薄い先生もいらしたため、高校は、他校に出ました。ただ、その先生は、別の中学に移動されましたので、今は、どうかわかりません。 生徒のほとんどが、大学は、国公立を目指すため、レベルは高く、ついていくのは、かなり大変でした。学校でのフォローは、積極的に、先生に質問しない限り、難しかったです。
土日の活動禁止でしたので、大会等出場は難しいようです。うちは帰宅部でした。
このような口コミや他の人の意見を参考にすることは、学校選びにおいてとても有益です。他の人の体験や感想を知ることで、自分たちでは気づけない視点や情報を得られることがあります。しかし、口コミだけで判断してしまうと、その情報が必ずしも自分たちの状況や希望に合っているとは限りません。
そのため、最終的には実際に自分たちで学校を訪れ、施設の様子や授業の雰囲気、教師や生徒たちの様子などを自分の目で確認することが非常に重要です。実際に足を運ぶことで、口コミや情報だけではわからない「自分たちにとってのフィット感」を感じ取ることができ、より納得のいく選択ができるでしょう。
引用:https://www.minkou.jp/junior/school/review/88960/
まとめ
神奈川県屈指の難関校。自立性を養う校風に加え、素晴らしい施設や独自のカリキュラムが整っており、人気の高い学校です。また市立の学校であるため学費面でも他学校に優位性があり偏差値以上に受験難易度の高い学校になっています。合格に向けて入念な準備をされることをおすすめいたします。