「中学校の英語の授業、だんだん難しくなってきたな…」 「テストで良い点を取りたいけど、塾には行っていないし、どうやって勉強すればいいんだろう?」
そんな悩みを抱えている中学生の皆さん、安心してください。この記事では、お金をかけずに自宅で中学英語をしっかり学べる、おすすめの無料学習サイトやアプリ、そして効果的な勉強法を、英語のプロが分かりやすく解説します。
この記事を読めば、自分に合った学習ツールを見つけて、毎日の復習から定期テスト対策までバッチリこなせるようになります。まずはできそうなものから、今日からさっそく試してみましょう。
中学英語が無料で学べる学習サイト・アプリ

部活や学校生活で忙しい中でも、スキマ時間を使って効率よく勉強したいですよね。ここでは、スマートフォンやパソコンでいつでもどこでも使える、無料の学習サイトやアプリを厳選して7つご紹介します。
学習サイト①:ちびむすドリル中学生
小学生向けの教材で有名な「ちびむすドリル」の中学生版です。特に、定期テスト対策に役立つプリントが豊富にそろっています。
特徴
学年別・教科書別に単元が整理されており、学校の授業の進度に合わせて学習しやすいのが魅力です。文法問題、単語テスト、リスニング問題など、様々な形式のプリントが用意されています。
おすすめポイント
無料でダウンロード・印刷できるPDF形式の問題プリントが充実しています。特に定期テスト前には、予想問題や単元ごとのまとめプリントが大変役立ちます。
公式サイト
ちびむすドリル中学生|無料DL・印刷可能な学習プリント(※中学生カテゴリを選択)
学習サイト②:中学英語学習サイト
その名の通り、中学英語の学習に特化した老舗の無料サイトです。網羅性が高く、基礎から応用まで幅広くカバーしています。
特徴
各文法単元の解説が非常に丁寧で、その直後に確認問題が用意されているため、「わかる」と「できる」が直結しやすい構成になっています。
おすすめポイント
問題量が非常に豊富で、反復練習に最適です。穴埋め問題や並べ替え問題など、テストでよく出る形式の問題をたくさん解くことができます。
公式サイト
中学英語学習サイト|中学校で習う範囲の英文法の要点をわかりやすく解説
学習サイト③:eboard(イーボード)
NPO法人が運営する、完全無料のオンライン学習サービスです。映像授業とデジタル問題集がセットになっており、一人ひとりのペースで学習を進められます。
特徴
短い時間で要点がまとめられた分かりやすい映像授業が魅力です。先生が黒板を使って説明してくれるようなスタイルで、授業で分からなかった部分の復習にぴったりです。
おすすめポイント
映像授業を見た後、すぐにオンラインで問題を解いて自動採点してくれます。自分の苦手な部分がデータで可視化されるため、効率的な復習が可能です。
公式サイト
NPO法人eboardが運営する無料のオンラインICT教材:eboard(イーボード)
学習アプリ①:スタディサプリ中学講座
プロの講師による質の高い授業が人気のサービスです。有料ですが、無料体験期間を利用して、そのクオリティを試してみる価値は十分にあります。
特徴
トップクラスの講師陣による「神授業」が受け放題です。面白くて分かりやすい解説は、英語が苦手な生徒でも引き込まれること間違いなしです。
おすすめポイント
1回5分の短い動画なので、部活で忙しい中でもスキマ時間に学習できます。 定期テスト対策講座や高校受験対策講座も充実しています。
公式サイト
学習アプリ②:Duolingo(デュオリンゴ)
世界中で利用されている、ゲーム感覚で楽しく続けられる語学学習アプリです。英語の基礎固めや語彙力アップに役立ちます。
特徴
クイズ形式で問題を解いていくとポイントが貯まり、レベルアップしていくシステムです。連続学習記録などの機能もあり、モチベーションを維持しやすくなっています。
おすすめポイント
リーディング・ライティング・スピーキング・リスニングをバランスよく学べます。 特に、正しい発音を判定してくれる機能は、スピーキング力の向上に役立ちます。
公式サイト
無料ダウンロードできるPDF問題プリント
サイト上で解くだけでなく、「紙に書いて覚えたい」という人には、無料でダウンロードして印刷できるPDF形式の問題プリントがおすすめです。
おすすめサイト
ぷりんときっず
→小学生向けが中心ですが、中学英語の基礎固めに使えるアルファベットやローマ字、簡単な英単語のプリントがあります。
学習プリント.com
→中学1年~3年までの英語の問題プリントが無料でダウンロード可能。単元ごとに整理されていて非常に使いやすいです。
動画学習:YouTube教育チャンネル
YouTubeには、無料で視聴できる質の高い教育系チャンネルがたくさんあります。 分かりやすい解説動画は、参考書を読むのが苦手な人にとって最高の教材になります。
おすすめチャンネル
教育系YouTuberのパイオニアである葉一(はいち)さんのチャンネルです。中学英語の全単元が網羅されており、丁寧で分かりやすい解説が人気です。
公式チャンネルでも、中学英語のポイントを解説する動画が多数公開されています。プロの授業を手軽に体験できます。
学年別・中学英語の重要単元と学習ポイント

中学英語は、学年ごとに学ぶべき重要なテーマがあります。ここでは、各学年でつまずきやすいポイントと、その学習のコツを解説します。
中1英語:be動詞と一般動詞の使い分け
中学1年生で習う英語は、今後の英語学習すべての土台となる最も重要な部分です。
【最重要ポイント】
・be動詞と一般動詞の区別を徹底することです。「です・ます・いる・ある」を表すbe動詞と、「(~する)」という動作を表す一般動詞は、絶対に1つの文で同時に使えません。
【つまずきやすい単元】
・三人称単数現在の「s」: 主語が「I, you」以外の一人・一つのもの(he, she, Tomなど)で、現在の文のとき、一般動詞の最後に「s」や「es」を付けるルールです。肯定文だけでなく、疑問文や否定文でdoes
を使う練習を繰り返しましょう。
・疑問詞:「What
」「When
」「Where
」「Who
」「Why
」「How」
を使った疑問文は、答え方がYes/Noではなくなるため、セットで覚えることが大切です。
中2英語:不定詞・動名詞・比較
中学2年生では、文の表現の幅を広げる重要な文法をたくさん学びます。
【最重要ポイント】
・不定詞(to + 動詞の原形)と動名詞(動詞の-ing形)の使い分けです。どちらも「~すること」と訳せますが、動詞によって後ろにどちらが来るか決まっている場合があります。enjoy -ing
(~して楽しむ)、want to ~
(~したい)のように、よく使われるセットで覚えましょう。
【つまずきやすい単元】
・助動詞:will
can
must
may
などの助動詞は、動詞の前に置くだけで文に意味を加えられますが、それぞれのニュアンスの違いを理解することが大切です。
・比較:「AはBより~だ(比較級)」「Aは最も~だ(最上級)」という表現です。形容詞や副詞の形を正しく変化させる練習が必要です。
中3英語:現在完了形と関係代名詞
中学3年生で習う文法は、長文読解や英作文で必須となる高度な内容です。
【最重要ポイント】
・現在完了形(have/has + 過去分詞)の3つの用法(継続・経験・完了)を理解することです。「ずっと~している」「~したことがある」「ちょうど~したところだ」という日本語訳と、for
since
ever
never
just
already
yet
といった一緒に使われる単語を手がかりに区別しましょう。
【つまずきやすい単元】
・関係代名詞:who
which
that
を使って、前の名詞(先行詞)を後ろから説明する文法です。2つの文を1つにつなげる練習をすることで、文の構造が理解しやすくなります。
・受動態:「~される」という受け身の表現です。be動詞 + 過去分詞
の形をしっかり覚えましょう。
3学年分の総復習ができる教材
高校受験を見据え、1・2年生のうちから定期的に総復習を行うことが大切です。
【おすすめの復習方法】
・長期休みを活用する:夏休みや冬休みに、1学年分の総復習ができる市販の問題集を1冊解き切るのがおすすめです。
・無料サイトの総合問題:「中学英語学習サイト」などには、学年ごとや全学年を対象とした総合問題があります。力試しに挑戦してみましょう。
定期テスト対策向け問題演習のコツ

定期テストで高得点を取るためには、出題形式に慣れておくことが不可欠です。ここでは、問題の種類別に演習のコツを紹介します。
文法問題(穴埋め・並べ替え)
【穴埋め問題のコツ】
・空欄の前後をよく見て、文の主語や時制(現在・過去・未来など)を判断するヒントを探しましょう。
【並べ替え問題のコツ】
・まず主語(S)と動詞(V)を見つけるのが鉄則です。肯定文なのか、疑問文なのか、否定文なのかを判断し、基本的な文の形(S+V+Oなど)に当てはめて考えましょう。
英単語・英熟語の問題
【スペルを正確に書く練習】
・ただ見るだけでなく、必ず手で書いて覚えましょう。発音しながら書くと、音と文字が結びついて記憶に残りやすくなります。
【日本語訳を答える問題】
・1つの単語に複数の意味がある場合もあります。教科書に出てきた意味を優先的に覚えましょう。
長文読解問題
【先に設問を読む】
・本文を読む前に設問に目を通し、何について聞かれているのかを把握してから読むと、答えの根拠となる部分を見つけやすくなります。
【指示語に注意する】
・it
that
they
this
などの指示語が何を指しているのかを明確にしながら読み進めることが、内容を正確に理解するカギです。
英作文・リスニング問題
【英作文のコツ】
・難しい表現を使おうとせず、自分が知っている単語や文法で書ける簡単な文(基本文)を組み合わせることを意識しましょう。教科書の基本例文を暗記しておくのが効果的です。
【リスニングのコツ】
・教科書付属のCDや、無料サイトの音声素材を使い、毎日少しずつでも英語の音に耳を慣らすことが大切です。聞き取れなかった部分は、スクリプト(英文)を見て確認しましょう。
効率的な中学英語の復習方法

一度習ったことを忘れないためには、日々の復習が欠かせません。ここでは、誰でも簡単にできる効率的な復習方法を紹介します。
教科書とノートの活用法
【教科書は最高の参考書】
・学校で使っている教科書には、重要な単語や文法がすべて詰まっています。授業で先生が強調した部分や、自分が分からなかった部分に印をつけ、重点的に復習しましょう。
【ノートを見やすくまとめる】
・ただ板書を写すだけでなく、色ペンを使ったり、図を書いたりして、後から見返したときに分かりやすいノート作りを心がけましょう。
間違えた問題の解き直し
【間違いは成長のチャンス】
・間違えた問題を放置するのが一番よくありません。 なぜ間違えたのか、原因(単語を知らなかった、文法を勘違いしていたなど)を分析し、解説を読んで完全に理解できるまで解き直しましょう。
【解き直しノートを作る】
・間違えた問題と正しい答え、そして間違えた理由をまとめておく「解き直しノート」を作ると、テスト前に自分の苦手分野だけを効率よく復習できます。
音読とシャドーイングの実践
【音読の効果】
・教科書の本文などを声に出して読む「音読」は、英語を前から後ろへとスムーズに理解する力を養います。黙って読むだけでなく、必ず声に出しましょう。
【シャドーイングとは?】
・シャドーイングとは、英語の音声を聞きながら、少し遅れて影(シャドー)のようについていくように発音する練習法です。リスニング力とスピーキング力の両方を同時に鍛えることができます。
英単語・英熟語の覚え方

語彙力は英語の基礎体力です。ここでは、効率的に単語を覚えるための具体的な方法を紹介します。
単語カードの作り方と使い方
【作り方のポイント】
・表に英単語、裏に日本語の意味を書くのが基本です。スペースがあれば、簡単な例文も一緒に書いておくと、使い方が分かって効果的です。
【使い方】
・通学中の電車やバスの中、休み時間などのスキマ時間を活用して、毎日繰り返し見返すことが大切です。覚えたカードと覚えていないカードに分け、覚えていないものを集中的に復習しましょう。
例文で覚える方法
【単語は文脈の中で覚える】
・単語単体で「apple = りんご」と覚えるよりも、「I ate an apple.(私はりんごを食べた)」のように、短い例文(フレーズ)の中で覚える方が、実際の使い方や他の単語とのつながりが分かり、記憶に定着しやすくなります。
無料の単語帳アプリの活用
【おすすめアプリ】
・英単語アプリmikan:ゲーム感覚でサクサク英単語を覚えられる人気のアプリです。中学英単語から大学受験レベルまで幅広く対応しています。
【アプリのメリット】
・スマートフォンさえあればいつでもどこでも学習でき、間違えた単語だけを自動で出題してくれるなど、効率的に学習できる機能が満載です。
中学英語の勉強に関するよくある質問

最後に、中学生が抱きがちな英語学習に関する疑問にお答えします。
英語が苦手になる原因と克服法は?
【原因】
・小学校の「聞く・話す」中心の英語から、中学校の「読む・書く・文法」中心の学習へのギャップについていけない、覚えるべき単語や文法ルールが急に増えて混乱してしまう、などが主な原因です。
【克服法】
・まずは「これだけは分かる」という得意な単元を1つ作ることです。例えば、「be動詞の文だけは完璧にする」など、小さな成功体験を積み重ねることで、苦手意識を克服できます。つまずいた場所まで正直に戻って、基礎からやり直す勇気も大切です。
1日の最適な勉強時間は?
【時間よりも継続が重要】
・理想を言えば、毎日最低でも15分~30分は英語に触れる時間を作りたいところです。大切なのは、長時間まとめてやることよりも、短い時間でも毎日続ける習慣をつけることです。平日は15分、休日は1時間など、自分の生活リズムに合わせて計画を立てましょう。
高校受験に向けた勉強法は?
【中1・中2の今からできること】
・まずは学校の定期テストでしっかり点を取り、内申点を確保することが最も重要です。そのためには、日々の授業を大切にし、提出物をきちんと出すことが基本です。
・また、高校入試では中学3年間で習った内容がすべて出題範囲となります。特に英語と数学は積み重ねの教科なので、分からないことを放置せず、1・2年生のうちに基礎を完璧にしておくことが、受験を有利に進める最大の秘訣です。
まとめ
今回は、中学生が無料で英語を学習できるサイトやアプリ、そして効率的な勉強法について詳しく解説しました。
最後に、この記事の重要なポイントを振り返りましょう。
①無料の学習サイトやアプリを積極的に活用しよう
「ちびむすドリル」や「中学英語学習サイト」など、お金をかけずに学べるツールはたくさんあります。
②学年ごとの重要ポイントを押さえて学習しよう
中1は「be動詞と一般動詞」、中2は「不定詞・動名詞」、中3は「現在完了形・関係代名詞」がカギです。
③テスト対策は問題演習が基本
文法、単語、長文など、出題形式に慣れておくことが高得点につながります。
④効率的な復習と単語暗記を習慣にしよう
間違えた問題の解き直しや音読、スキマ時間での単語学習が大切です。
⑤大切なのは毎日コツコツ続けること
短い時間でも良いので、英語に触れない日を作らないようにしましょう。
英語は、正しい方法で学習を続ければ、必ず得意科目にできる教科です。今回紹介したツールや勉強法を参考に、ぜひ今日から一歩を踏み出してみてください。あなたの努力が、未来の可能性を大きく広げてくれるはずです。