中学受験を控えたお子様を持つ保護者の皆様、志望校の「親子面接」について、漠然とした不安を感じていませんか?
「どんな質問をされるんだろう?」 「親子でどんな服装をすればいいの?」 「マナーが分からなくて、失敗したらどうしよう…」
初めての経験であれば、こうした疑問や不安が次々と湧き上がってくるのは当然のことです。
しかし、ご安心ください。中学受験の親子面接は、事前にポイントを押さえてしっかりと準備すれば、決して怖いものではありません。むしろ、お子様の魅力やご家庭の教育方針を学校に直接伝える絶好の機会となります。
この記事では、中学受験の親子面接について、以下の内容を網羅的に解説します。
この記事を最後まで読めば、親子面接への不安が解消され、自信を持って本番に臨むための準備がすべて整います。親子で力を合わせ、合格を勝ち取りましょう。
中学受験の面接で聞かれる質問例

中学受験の面接では、子ども本人だけでなく、親(保護者)に対しても様々な角度から質問がされます。 学校側は、筆記試験だけでは分からないお子様の個性や学習意欲、そしてご家庭の教育方針や学校への理解度を知りたいと考えています。
ここでは、子ども・親それぞれに対する頻出質問や、少し変化球の質問まで、具体的な例をご紹介します。
面接で聞かれる質問の傾向は、志望校選びや受験準備にも大きく関わってきます。
中学受験をいつから準備すべきか迷っている方は、こちらの記事も参考になります。
子どもへの頻出質問リスト
子どもへの質問は、自己紹介や学校生活、将来の夢など、基本的な内容が中心です。ハキハキと、自分の言葉で正直に答えることが大切です。
親(保護者)への頻出質問リスト
親への質問では、家庭での子どもの様子や教育方針、学校への理解度などが問われます。子どもの回答と一貫性を持ちつつ、家庭の考えを誠実に伝えることが求められます。
志望校の特色に関する質問
学校説明会やパンフレットの内容をきちんと理解しているかを確認するための質問です。学校への熱意を示す重要なポイントになります。
これらの質問に答えるためには、事前に学校のウェブサイトやパンフレットを隅々まで読み込んでおくことが不可欠です。
面接では、家庭がどれだけ志望校について理解しているかも大切な評価ポイントになります。
志望校をどのように選べばよいか迷っている方は、こちらの記事が参考になります。
最近のニュースや読んだ本に関する質問
子どもの知的好奇心や社会への関心度を測るための質問です。日頃から親子でニュースについて話したり、読書をしたりする習慣が役立ちます。
面接では、家庭での関わり方や親のサポート姿勢が強く問われます。日頃のサポートの仕方については、以下の記事も参考になります。
【中学受験】親子面接の回答ポイントと模範解答例

質問内容がわかったら、次はどう答えるかです。質問の意図を理解し、家庭の教育方針と一貫性のある、正直で具体的な回答をすることが重要です。 ここでは、回答を作成する上での心構えと、具体的な模範解答例をご紹介します。
回答を作成する前の基本姿勢
やみくもに回答を暗記するのではなく、以下の5つの基本姿勢を親子で共有しておきましょう。
子どもの回答例とポイント解説
質問:「あなたの長所と短所を教えてください。」
親(保護者)の回答例とポイント解説
質問:「ご家庭の教育方針を教えてください。」
避けるべきNG回答とその理由
良かれと思って言ったことが、実はマイナス評価につながることもあります。以下の点に注意しましょう。
【中学受験】親子面接にふさわしい服装

親子面接の服装は、清潔感と上品さが最も重要です。 学校というフォーマルな場にふさわしい、落ち着いた印象の服装を心がけましょう。高価なブランド品である必要は全くありません。
子どもの服装(男の子・女の子別)
基本は、通っている小学校の制服、もしくはお受験用のフォーマルな服装です。
父親の服装
ビジネス用のダークスーツ(紺やチャコールグレー)が基本です。 白いワイシャツに、派手すぎない落ち着いた色のネクタイを合わせましょう。事前にクリーニングに出し、シワや汚れがないか確認してください。無精髭や寝癖にも注意し、清潔感を第一に考えましょう。
母親の服装
紺やグレー、ベージュなどの落ち着いた色のスーツやアンサンブルが最も一般的です。 スカート丈は膝が隠れる長さを選び、上品な印象を心がけましょう。派手なアクセサリーや強すぎる香水は避けてください。メイクはナチュラルに、健康的に見える程度に留めるのが好印象です。
髪型や持ち物のチェックポイント
服装だけでなく、髪型や持ち物も意外と見られています。
【中学受験】入室から退室までの面接マナー

面接は控え室に入った時から始まっています。一連の流れを理解し、落ち着いて行動しましょう。 親が堂々としていると、子どもも安心できます。親子で事前に流れを確認し、練習しておきましょう。
控え室での過ごし方と心構え
控え室では、他の受験生や保護者もいます。静かに姿勢を正して待つのが基本マナーです。 スマートフォンを操作したり、親子で大声で話したりするのは避けましょう。直前にノートを見返すのは良いですが、周りの雰囲気にのまれないよう、親子でアイコンタクトをとるなどしてリラックスを心がけてください。
入室時の流れと正しいお辞儀
- 名前が呼ばれたら、ドアを3回、ゆっくりとノックします。
- 中から「どうぞ」という声が聞こえたら、「失礼いたします」とハキハキ言って入室します。
- ドアの方を向き、両手で静かにドアを閉めます。
- 面接官の方に向き直り、親子で「よろしくお願いいたします」と言って丁寧に一礼します。
- 指示された椅子の横まで進み、子どもが先に「受験番号〇〇番、氏名〇〇です」と名乗ります。その後、親も「父親(母親)の〇〇です」と名乗ります。
- 面接官から「おかけください」と言われてから、親子で「失礼します」と軽く会釈して着席します。
面接中の座り方と視線
退室時の流れと最後の挨拶
- 面接官から「面接は以上です」と告げられたら、「ありがとうございました」と言って、その場で立ち上がります。
- 椅子の横に立ち、親子で「ありがとうございました」と改めて深く一礼します。
- ドアの前まで進み、面接官の方にもう一度向き直り、「失礼いたします」と一礼してから退室します。
- 最後まで気を抜かず、静かにドアを閉めて完全に退室します。
家庭でできる面接の練習方法と対策

本番で力を発揮するためには、事前の練習が不可欠です。親子で協力して準備を進めましょう。 練習を重ねることで、自信がつき、本番の緊張も和らぎます。
面接ノートの作成と回答の準備
「面接ノート」とは、想定される質問とそれに対する自分の考えやエピソードを書き出しておくノートのことです。
こうした問いについて、自分の言葉で考えをまとめる作業が非常に重要です。文章を丸暗記するのではなく、伝えたいキーワードや要点を書き出す形式がおすすめです。親子でノートを見せ合い、内容に矛盾がないか、より良い伝え方はないかなどを話し合いましょう。
模擬面接の具体的な進め方
家庭でできる最も効果的な練習が模擬面接です。
- 父親や母親が面接官役になり、本番と同じように入室から退室までの一連の流れを通して行います。
- 時間を計り、簡潔に答える練習をします。1つの回答は30秒~1分程度が目安です。
- 様々な質問を投げかけ、どんな質問にも対応できる瞬発力を養います。
- 終わった後は、「声が小さかったよ」「背筋が曲がっていたよ」「あのエピソードはとても良かったよ」など、具体的なフィードバックをしてあげましょう。
動画撮影で話し方や癖を客観的に確認
模擬面接の様子をスマートフォンなどで動画撮影することは、非常に効果的な対策です。
こうした点は、自分ではなかなか気づけないものです。動画で客観的に自分の姿を見ることで、改善点が明確になります。 少し恥ずかしいかもしれませんが、合格のためだと思ってぜひ試してみてください。
塾が実施する面接対策講座の活用
多くの進学塾では、冬期講習などの一環として志望校別の面接対策講座を実施しています。
家庭での練習に行き詰まりを感じたり、より専門的なアドバイスが欲しかったりする場合は、こうした講座を積極的に活用するのも良いでしょう。
親子面接は、日頃のコミュニケーションや学習姿勢が自然に現れる場でもあります。
「学研の家庭教師」では、志望校に合わせた面接対策はもちろん、学習習慣づくり・苦手克服・家庭での伴走方法まで、一人ひとりに合わせてサポートしています。
自宅で完結できる完全個別指導なので、忙しいご家庭でも安心です。
お子様の魅力を最大限に引き出す面接準備を、一緒に進めていきましょう。
親子面接のよくある質問と対処法

想定外の事態にも慌てず対応できるよう、事前に心の準備をしておきましょう。 ここでは、面接で起こりがちなトラブルとその対処法をご紹介します。
子どもが緊張で黙ってしまったら?
まずは親が焦らず、子どもが自分の力で言葉を紡ぎ出すのを信じて待ってあげましょう。 親がすぐに助け舟を出すと、子どもの自主性がないと判断されかねません。面接官も子どもの緊張は理解しており、「少し考えてみようか」などと優しく促してくれることも多いです。どうしても言葉が出ない場合は、親が「大変緊張しているようです。この質問については、家ではこのように話しておりました」と、あくまで子どもの意見を代弁する形でフォローするのが良いでしょう。
想定外の質問をされた時の答え方
準備していない質問をされると、誰でも頭が真っ白になってしまうものです。そんな時は、「少し考えるお時間をいただけますでしょうか」と正直に断りを入れましょう。 焦って見当違いなことを言ったり、黙り込んだりするよりも、誠実な印象を与えます。落ち着いて考える姿勢を見せることが大切です。
親と子の意見が異なった場合の対応
例えば、子どもの長所について親と子の回答が異なった場合でも、慌てる必要はありません。無理にその場で意見を合わせようとすると、不自然に見えてしまいます。このような時は、「私は〇〇だと感じておりますが、本人は△△と考えているようです。それも一つの視点として尊重しております」というように、お互いの意見の違いを認める姿勢を見せましょう。むしろ、家庭内で多様な意見が許容されている、風通しの良い関係性だとアピールするチャンスになります。
面接官に好印象を与える逆質問の例
面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞かれることがあります。これは学校への入学意欲や関心の高さを示す絶好のチャンスです。
親子面接の準備とあわせて、中学受験全体の見通しを持っておくことも大切です。
特に費用面は早めに把握しておくことで、志望校選びやスケジュール管理がスムーズになります。
まとめ
中学受験の親子面接は、学力だけでは測れないお子様の個性やご家庭の教育方針を伝えるための大切な場です。最後に、この記事の重要なポイントを振り返りましょう。
面接官は、完璧な子どもや完璧な家庭を求めているわけではありません。一生懸命に自分の言葉で伝えようとする姿勢や、温かい親子の関係性を評価したいと考えています。
これまで頑張ってきたお子様の努力を信じ、親子で協力して万全の準備をすれば、きっと良い結果が待っています。自信を持って、面接本番に臨んでください。心から応援しています。






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